「優しき少年の傷跡(後日談)」



「ラクス、先日はありがとう」

キラは先日のお礼の言葉を言った。
あの抱きしめてくれた日から、キラは悪夢あまり見なくなった。
あまり、なので完全に見ないとは言えないのだが。
それでも以前よりは軽減されているようである。

「いえ、わたくしはキラに何もしてはいませんわ」

笑顔で答えるラクス。
そこがまたラクスらしい。
そんな風に遠くでは大人3人が見守っていた。

「さすがあの子の恋人だわ」

「あのカリダさん・・確かにあの二人はそういう関係に見えると思いますが、まだなってませんよ?」

「まぁ、あの二人を見ているとこちらが和みますけどね」

ヒソヒソと話す大人3人。
もちろん、キラ達は気づいていない。

「キラ、あれから何か夢を見ましたか?」

ラクスはあまり聞きたくなかったが、たずねる。
すると、キラは以前と比べて即答レベルのスピードで答えた。

「時々、見ることもあるけど・・・あれからは君が微笑んでいる夢を見るよ」

キラの様子から嘘は言ってないと感じ取るラクス。
そう言った本人は恥ずかしがり、他のところを見ていた。
その様子にラクスはクスっと笑う。
キラの言葉が嬉しかったからである。

「キラ、こちらを向いてください」

「何、ラクス・・・!?」

ラクスはキラが、向いた瞬間にキスをしたのであった。
10秒以上も過ぎるとキラも恥ずかしくなった。
なので、何とかラクスを離す。

「ラクス、バルトフェルドさんに見られると・・・」

「わたくしは構いませんわ♪キラは嫌ですか?」

「嫌じゃないけど・・・」

ラクスは嫌じゃないと聞いてすぐに再びキスをするのであった。
キラからすれば、反則的な質問。
しかし、彼女からすればそれは逆となる。
一方の大人3人はそろそろ焦りが見え始める。

「カリダさん、さすがに見ているこちらも恥ずかしくなってきたので行きませんか?」

「もう、仕方ないわね」

名残惜しむカリダ。
これにはマリューとバルトフェルドも呆れ気味。

「カリダさん、早く家へ帰らないと・・・」

彼女を急かすマリュー。
恋人同士のやり取りは見られたくないものだ。
経験があるからラクスの気持ちを考えたらしい。
その会話後、大人3人はすぐさまマルキオ邸へて戻っていった。
「ラクス、これ以上は・・・」

「キラはキスが嫌なのですか?」

「嫌じゃないけど、恥ずかしくて・・・」

この繰り返しだった。
キスをしてはこのやりとり。
そして、ラクスからキスをする。
この後も二人は再びキスをしてはやめてを繰り返していた。



END



後書き
短くて申し訳ありません。
後日談は短いくらいがいいと思うので・・・。
いかにもキララクではなく、ラクキラですね。
SEED終了後は殆どがラクキラでしょう。
にしても相変わらず、自分は駄文しか書けないんですね・・・。




タイトル